コロナウイルスに悩まされる世の中ですが、やはり自分がかからないことが1番大事だと思います!
前回の記事でも触れましたが!
そんな時に大事なのが、免疫力なのではないでしょうか!
日頃から体の免疫機能を良い状態にキープしておくことがいざといったときに病気にかかりにくい体づくりをするうえで本当に大切です!
私たちの体をウイルスや細菌といった病気の原因となるものから守る働きをしてくれるのが、この免疫機能です!
免疫は、食生活や運動習慣、睡眠時間、ストレスの状態など日々の生活から大きな影響を受けることが明らかになっていますが、最近の研究でこの免疫機能は70%が腸に集まっているということで、腸内環境により注目が集まっています!
そこで今回は、この腸内環境を整える「腸活」にフォーカスを当てながら、食事からできる免疫力のサポートについてお伝えしていきたいと思います!
本当に「腸活」で免疫力がアップするの?
先ほども述べたように、腸には免疫細胞の60~70%が集中しているとされています。
これは、感染源となるウイルスや病原菌などは⼝や⿐から体内へ侵⼊するため、腸までの消化管は常に外敵の脅威にさらされています。なので、そういった細菌やウイルスなど、体に害を及ぼすものを体の内側に入れないようにという体のバリアー機能が働いているためだと考えられます。
また、ヒトの腸の中には、善玉菌や悪玉菌といわれる腸内細菌が100兆個ほど存在しているといわれています。人間は40~60兆個の細胞でできているといわれているので、それよりも遥かに多い細菌が顕微鏡で覗くとお花畑のように見える「腸内フローラ」といわれるものを形成しています。
この腸内フローラが免疫系に影響を及ぼすことは研究で明らかになっており、悪玉菌の割合が増加することで腸内フローラの質が低下したり、腸内細菌全体の数の減少により腸内環境が悪化するという風に言われています。
すると、腸内での免疫機能がスムーズに機能しなくなり、免疫反応の異常や代謝機構の乱れが生じてしまうことが分かっています。
ということは、腸内フローラの質や腸内細菌の量は、どちらもヒトの免疫機能と密接な関係性があるため、腸内環境を好ましい状態にキープする「腸活」は、免疫力のアップに効果的であると考えられます!
現代社会では、腸内環境が乱れがち・・・
どうしてこんなにも「腸活」に注目が集まり始めたかというと、現代社会の中に腸内環境を悪化させやすい要因が昔よりも増えてきたというのも1つのポイントです!
腸内環境を悪化させるものというと、食事をイメージする方は多いかと思うのですが、食事以外でお伝えすると、以下の6つも腸内環境を悪化させる原因として言われています。
・長時間のデスクワークや運動不足
・不規則な生活リズム、体内時計の乱れ
・夜更かしや睡眠不足
・ストレス
・体の冷え
・抗生物質の多用
(病原菌を撃退するための抗生物質は、多用することで害のない菌まで死滅させてしまうといわれています。また、ウイルスによって引き起こされる風邪での服用は推奨されないとされています。)
そのため、日々の生活習慣をトータル的に見直すことが腸内環境の改善につながっていくのです!
腸内環境が悪化する食生活って?
では、食生活での腸内環境を悪化させるポイントはどのようなものがあるでしょうか?
・食物繊維の摂取が不足しがち
・食の欧米化(肉食中心、脂質の割合増加)
・食べすぎ
・食事量が少ないことによるバランスの偏った食事
・食品添加物のとりすぎ
こういったことが腸内の悪玉菌を増やし、善玉菌の立場が弱くなってしまう原因と言われています。
ちなみに、善玉菌の働きにより、悪玉菌の増殖が抑えられていれば、腸内フローラは良い状態、腸内環境が整っているということになります。
この善玉菌と悪玉菌、そしてもう1種類腸内に生息してバランスをとっている菌の理想的なバランスは2:1:7とされています。
悪玉菌といわれるものの中にも体に有益な働きをする菌がいたり、逆に善玉菌として知られているけれど研究が進んだ結果、そうでもない菌だったということが判明したりするので、○○菌に着目するというよりは、いろいろな菌が共存できる環境づくりをしていくことが「腸活」の理想になります。
食事からできる腸内環境の整え方
いろいろな菌が共存できる環境づくりが「腸活」の理想とお伝えしましたが、では、具体的にどのようなことに気をつけていけばいいのか?もお伝えしていきます!
① 食物繊維の摂取量を意識する
そもそも食物繊維とはなんでしょうか?
○○ファイバー、ファイバー○○といった商品名で知られることも多い食物繊維(繊維を英語で表すとファイバー)ですが、「ヒトの消化酵素で分解されない食物中の総体」と定義されています。つまり、ヒトの体では消化ができないもので、野菜やきのこ類、海藻類といったものに多く含まれています。
この食物繊維の摂取不足が生活習慣病の発症率や死亡率に関連していると言われ続けているのですが、2018年の「国民健康・栄養調査」によれば、日本人(成人)の食物繊維摂取量は平均15g/日となっていて、1947年(約70年前)と比較して半分近くに減っていることがデータとして明らかになっています。
そのため、日本人の食事摂取基準といわれるそれぞれの栄養素の摂取目標を定めている基準では、理想的な目標量は成人男性で21g/日以上、成人女性で18g/日以上として食物繊維の摂取量を増やすように呼びかけています。
通常の食事では過剰摂取となることはほぼないため、日ごろから食物繊維を意識した食事をすることが生活習慣病の予防もそうですが、「腸活」の場合でもとても大切なポイントとなっています。
【食物繊維が豊富な食材】
食物繊維のなかでも、水に溶ける「水溶性食物繊維」と、溶けない「不溶性食物繊維」の2つに分かれており、腸のなかではそれぞれが異なった働きをしているんです。
・水溶性食物繊維:善玉菌のエサとしてはたらく
熟した果物、ヤマイモ・オクラといったネバネバした野菜、昆布やわかめなどの海藻類、大豆、大麦やライ麦といった麦類
・不溶性食物繊維:腸内にある不要なものをほうきのように掃除してくれる
穀物、小麦ふすま、豆類、きのこ類
② 和食をベースに献立づくり
肉類や魚介類、卵、乳製品などに含まれている動物性たんぱく質や脂質の多い食事が多くなりすぎてしまうと、悪玉菌が増える原因になります。
でも、悪玉菌を増やす食品は食べない!というのはなかなか難しいですし、厳しい制限は逆にストレスとなり、それはそれで腸内環境を悪化させる原因となってしまいます。
そこで提案したいのは、和食をベースに献立を組み立てていくということです。
ここでいう和食は、主食+主菜+副菜(もしくは、具だくさんのお味噌汁)という一汁一菜の組み合わせになります。
主食を玄米や雑穀米にすることで食物繊維の摂取量を増やすことができます。
主菜は、今までよりも動物性のたんぱく質を減らし、大豆製品や豆類といった植物性のたんぱく質を増やしていけるといいですね。
副菜は、野菜や海藻類、きのこ類を使ってもう1品つくってもいいですし、具だくさんのお味噌汁でも十分な1品となります。
お味噌汁のメリットは、発酵食品である味噌を一緒にとれることと、体を内側から温めてくれるので、冷え対策になることです。
1947年頃の食物繊維摂取量がなぜ多かったのかというと、こういった和食を中心に食事をしていたからだともいわれています。
パンや麺類の方が手軽に調理ができたり、子どもが喜びやすいメニューになりやすいというのはあるかと思いますが、健康についてフォーカスするタイミングで和食の良さを再確認していただけたらと思います♪
③ 腸内環境を食事からコントロールする
食事の献立を変えていくのは難しいという方は、食材から工夫していきましょう。
①や②を参考にしつつ、発酵食品で善玉菌を増やすような食材選びをするのがポイントです。そのときに、腸内に多くの種類の菌が存在する「多様性」というのも整った腸内フローラで重要なため、何か1つの食品に偏ったり、食べ続けたりということではなく、いろいろな食品、メーカーのものを楽しみながらとり入れてみましょう。
【善玉菌を増やす食材】
・発酵食品
(ぬか漬け、納豆、キムチなど)
・発酵調味料
(味噌、醤油、甘酒、塩麴、お酢など)
また、発酵食品であっても、実は避けていただきたいものというのもあります。
「酒精(エチルアルコール)」という食品添加物の添加されている味噌は、味噌の発酵を止めた状態で商品として販売されています。
スーパーの店頭などで袋やカップに詰められたみそが再発酵し、袋やカップが膨れて破裂してしまうなんていうことを防ぐために添加されているのですが、発酵食品としての味噌の効果は期待できなくなってしまいます。
なので、いろいろなことを伝えてきましたが、1番に取り組んでいただきたいのは、味噌を本来の作り方で作られているものに変えるというのが1番手軽で1番おすすめの「腸活」かもしれません。
まだまだコロナの状況がどうなっていくかわかりませんが、悪玉菌を増やし過ぎず、善玉菌の住みやすい腸内環境をつくることから腸内環境を整えて、体の免疫機能を良い状態に整えておけば、より安心して日常生活を送れると思います。
今回は「腸活」のサポートができる食事についてかなり深掘りした記事でしたが、もっと細かいことは個人個人で違ったりします!
なので、是非一度お話を聞きにきてください!